PLOW-II
ケーブル敷設保守船「KDDIケーブルインフィニティ」に搭載されています。
最深1,500mまで運用でき、埋設深度は3mです。 主にケーブル建設工事で使用します。
ケーブル敷設と埋設作業を同時に行うので、
建設工事をとても早く、効率的に行えます。
また、ロボット本体をさまざまな姿勢に制御できることや、
水深200mまでなら、海水を取り込むジェット水流により、
海底下3mへのケーブル埋設が行えます。
ケーブル埋設機 PLOWについて
海底ケーブルを敷設しながら、埋設を行う場合、当社ではケーブル埋設機を使用しています。
海底ケーブル用の埋設機は、海底ケーブルを漁具や大型船のアンカーから守るため、
ケーブルや中継器、ケーブル接続箱などを埋設します。
ケーブル埋設機は、MARCAS-VやⅣと同様に、アンビリカルと呼ばれるケーブルで、
動力源となる電力を船上から供給され、水中カメラやソナーなどの機材を活用、船上から遠隔操作されますが、
ケーブル船により曳航され、ケーブルを敷設しながら埋設する、特殊なロボットです。
農具の「鋤」のような構造物により溝を掘ることから、「PLOW(イギリス英語:Plough)」と呼ばれています。
PLOW-II作業シーン
水深1,500mまでの海底には、漁業などによる障害を防ぐために、母船により曳航するPLOW-Ⅱを使って、海底に1~3mの溝を掘り、敷設と同時にケーブルを埋設します。PLOW-Ⅱに取付けた縦鋤やジェット水流により、最大3mの深さの埋設作業を行います。
海底が急傾斜などにより本埋設機が使えない場合や、ケーブル障害を修理した後に再埋設する場合には、自走式の水中ロボットMARCAS-VやMARCAS-Ⅳを使います。
2008年6月には、日露間を結ぶRJCNケーブルの浅海区間を埋設しました。
仕様
- 最大運用水深
- 1,500m
- サイズ
- 9.5m(L)×5.6m(W)×5.0m(H)
- 重量
- 24.0トン(空中)ジェットツール搭載
- 掘削方法
-
ウォータージェット及び鋤により海底土をカットし持ち上げ、
掘削溝にケーブルを落とし込み埋設 - スラスタ
- 15kW(電動モーター)1基
- ジェッティングシステム
- 2×250kWジェッティングポンプ
- 曳航速度
- 時速1.0km(海底地質による)
- 曳航張力
- 10トン-45トン
- 曳航張力上限
- 55トン
- 曳航索破断張力
- 80トン
- 埋設深度
- 3.0m(海底地質による)
- 対象海中設備外径
-
対象通信ケーブル径:17-150mm
中継機外径:380mm以下
- ケーブル曲げ半径
- 1.5m
- 海気象条件
- うねりの波高4m以下で波長が100m未満の海気象
- 海底傾斜
- 進行方向30度以下、左右方向30度以下
- 監視装置類
-
超音波ソナー2式、
音響測位装置(トランスポンダ・レスポンダ)、
ジャイロコンパス、水中高度計、水中ライト5台、
モノクロカメラ3台